外部の営業代行会社に業務を委託する場合でも、目標に対する実績の管理、いわゆる予実管理は自社で握っておく必要がある。委託先に丸ごと任せてしまうと、うまくいっていない要因が見えないまま契約更新の時期を迎えることになりかねない。ここでは営業代行の運用において予実管理をどう組み込むかを整理する。
予実管理が営業代行運用で重要な理由
営業代行は自社の営業リソースを補う形で活用されることが多いが、進捗が見えにくくなるという声も少なくない。日々の活動が委託先側のシステムで完結してしまうと、自社側では月次報告を待つしかない状態に陥りやすい。予実管理の仕組みをあらかじめ設計しておくことで、進捗の遅れや課題を早期に察知できるようになる。
予実管理に必要な指標設計
委託内容によって追うべき指標は変わるが、一般的にはコール数、アポ獲得数、商談化率、受注率などのファネル指標を予実で管理することが多い。
| 指標 | 予(目標) | 実(実績) | 差異の見方 |
|---|---|---|---|
| コール数 | 週次目標 | 実施件数 | 活動量の充足度 |
| アポ獲得数 | 月次目標 | 獲得件数 | 質と量のバランス |
| 商談化率 | 想定値 | 実測値 | トークやリストの質 |
| 受注率 | 想定値 | 実測値 | 商談後のフォロー体制 |
指標を細かくしすぎると報告の負荷が高まるため、優先度の高いものに絞るのが現実的だろう。
委託先との情報連携の仕組み
予実管理を機能させるには、委託先とのデータ連携の頻度と粒度をあらかじめ取り決めておくことが欠かせない。週次で活動量を共有してもらう、CRM上のデータを自社側でも閲覧できるようにするなど、リアルタイムに近い形で状況を把握できる体制が望ましい。
ポイント:月次報告のみに依存すると、問題発覚が1ヶ月単位で遅れるリスクがある。
差異が出た際の分析の進め方
予実に差異が生じた場合、単に「頑張りが足りない」と片付けるのではなく、どの工程で乖離が起きているかを分解することが重要だ。活動量は足りているのに商談化率が低いのか、そもそも活動量自体が不足しているのかによって、打ち手はまったく異なる。
予実管理を継続する運用体制
予実管理は一度仕組みを作って終わりではなく、定例のレビュー会議を設けて継続的に見直すことが望ましい。委託先とのミーティングの中で、目標値の妥当性自体も定期的に再検討する姿勢が長期的な成果につながる。
よくある質問
Q. 予実管理の頻度はどのくらいが適切ですか。 A. 週次で活動量、月次で成果指標を見るなど、指標の性質によって頻度を分けるとよい。
Q. 委託先が独自のKPIを提示してきた場合はどうすべきですか。 A. 自社が本来追いたい指標との整合性を確認し、必要であればすり合わせを行うことが望ましい。
Q. 予実の差異が続く場合、契約内容の見直しは必要ですか。 A. 差異の要因を分析した上で、目標設定自体に無理がないかを含めて見直す価値はある。
Q. 予実管理の仕組みは自社と委託先のどちらが主導すべきですか。 A. 最終的な責任は委託元にあるため、指標設計や確認の主導権は自社側が持つことが望ましい。