本社・支社・海外拠点など、複数拠点の担当者が一つの商談に同席する形は珍しくなくなった。しかし参加者が増えるほど発言のタイミングや情報共有の粒度がずれやすく、進行そのものが商談の質を左右する場面が増えている。この「進行役」を誰が担うかという設計に、営業代行の活用余地がある。
なぜ拠点が増えると商談が難しくなるか
拠点が異なれば決裁権限も温度感も異なるのが通常だ。ある拠点は前向きでも別の拠点は慎重、といったズレが生じやすく、放置すると商談全体の停滞につながる。加えて回線トラブルや発言の重複といった技術的な摩擦も加わり、進行役の負荷は単一拠点の商談より重くなる傾向にある。
営業代行に任せられる範囲
複数拠点商談における営業代行の役割は、内容の意思決定ではなく「場を回すこと」に寄せるのが現実的だ。
- 参加者の入退室確認や発言順の整理
- 各拠点の反応をメモし、後日の議事録に反映
- 日程調整や事前の接続確認といった準備業務
ポイント:進行役を代行に任せる場合でも、商談の「結論部分」だけは自社側が締める設計にしておくと責任の所在が明確になる。
実務上のタイミング設計
| フェーズ | 主担当 |
|---|---|
| 事前の接続テスト・日程調整 | 営業代行 |
| 冒頭の趣旨説明・進行 | 営業代行または自社 |
| 各拠点への質疑応答 | 自社担当 |
| 合意事項の確認・締め | 自社担当 |
冒頭の進行を代行に任せ、質疑や結論部分で自社担当が前に出る構成にすると、参加者の集中力が切れやすい終盤を自社の判断で締められる。
注意点
拠点ごとに温度差があることを前提に、事前に各拠点の担当者と個別に短い接点を持っておくと、当日の合同商談がスムーズに進むとされる。ぶっつけ本番で全拠点を同時に扱おうとすると、齟齬が表面化しやすい。
よくある質問
Q. 複数拠点の商談は何人で臨むのが目安か。 A. 拠点数にもよるが、進行役一名に加え各専門領域の担当者を一名ずつ配置する形が扱いやすいとされる。
Q. 営業代行に進行役を任せる際、事前に何を共有すべきか。 A. 各拠点の決裁権限の違いや過去のやり取りの経緯を簡潔にまとめて渡しておくと、当日の対応が安定する。
Q. 拠点間で意見が割れた場合はどう対応するか。 A. その場での即断は避け、いったん持ち帰る旨を進行役から伝え、後日自社側で整理して回答する流れが無難だろう。
Q. オンラインと対面が混在する場合の注意点は。 A. 対面側の発言がオンライン参加者に届きにくいことがあるため、進行役が意識的に発言を要約して橋渡しする工夫が必要になる。