新規開拓と既存顧客深耕は求められるスキルも時間軸も異なるにもかかわらず、同一のKPI(受注件数や売上額など)で評価している組織は少なくないとされる。この画一的な評価が、既存顧客の深耕活動を後回しにさせる一因になりうる。
ハンターとファーマーの評価軸を分ける
新規開拓では商談化率やアポ獲得数といった短期の活動量指標が機能しやすい一方、既存深耕ではアップセル率や解約率、顧客満足度といった中長期指標がなじむだろう。役割を混在させたまま評価すると、どちらの活動も中途半端になりやすい。
KPI設計の対比例
| 区分 | 主なKPI例 |
|---|---|
| ハンター(新規) | アポ獲得数・商談化率・新規受注額 |
| ファーマー(既存) | 継続率・アップセル額・NPS等の満足度指標 |
- 役割を明確に分けられない小規模組織では比重配分で対応する
- 評価期間もハンターは短期、ファーマーはやや長期が適するだろう
- 情報連携が薄れないよう案件引き継ぎのルールを設ける
ポイント:役割分離は組織の断絶を生みやすいため、顧客情報の引き継ぎプロセスを制度としてセットで設計する必要がある。
分業化を進める際は、組織規模や商材の特性を踏まえた段階的な移行が現実的だ。いきなり完全分業にすると、引き継ぎ時の顧客体験が損なわれるリスクもあるだろう。
よくある質問
Q. 小規模組織でも役割分離は可能か。 A. 完全分業は難しくても、評価指標だけ分けることは可能だろう。
Q. 分業化で顧客対応の一貫性は保てるか。 A. 引き継ぎ時の情報連携ルールを明確にすることで一定担保できる。
Q. ファーマーのKPIに売上を含めるべきか。 A. 含めても良いが、満足度や継続率など先行指標との併用が望ましい。
Q. 人材配置の適性はどう見極めるか。 A. 過去の行動特性や本人の志向性を踏まえた面談が現実的とされる。